理事長コラム ススメのひらき

10年前の電車、10年前のスーパーを思い出してください。

改札はピッ!(チケットレス)になり、車内は老若男女スマホを眺め、スーパーのレジはセルフレジになり、電子マネーで支払いをしています。10年前に今の街の様子を想像していましたか?

西暦2000年前後に「IT革命」という言葉が使われ、世の中に産業革命以来の大きな変化をもたらすといわれました。
当時IT革命によって何がどう変わるのか、多くの人がピンときていなかったでしょう。
今、まさに今、IT革命によってもたらせている世界です。

IT革命はまだ始まったばかり。
加速度的に新しい技術が次々と生み出されライフスタイルはどんどん変わっていきます。

例えば健康管理。
手に巻いたスマートウォッチ(時計型の機器)が血圧や脈拍、血糖値などを自動で計測し、AIがその数値を判定。問題があると判断したらTV電話で自宅に居ながら医師の問診を受け薬を届けてもらう。診察まで長時間待つこともなく、また近くに専門病院がなくても診療やロボットを利用した手術を受けることができ安心です。

例えば自動車。
TVで見かけた場所へ出かけたいと思ったら、リモコンのスイッチをポンと押してから車に乗り込む。するとその場所へ自動運転で連れて行ってくれる。途中で行き先を変更したければ音声で車に話しかける。
走行している車同士がインターネットを通じ交通状況を常にやり取りするので渋滞もなくスイスイ。機械が人の目の代わりをしてくれ信号機の見間違いや歩行者の見落としがなくなり交通事故が激減。もし事故が発生しても状況に応じて車が判断し救急車やドクターヘリを呼んでくれる。もちろんどこに居るのかを人が伝える必要はなし。

例えば買い物。
コンビニやスーパーではカゴに入れた商品の種類や数量を自動で判別、計算され支払い手続き「レジ」を通ることなくキャッシュレスで支払いが行われスマートに買い物終了。
自宅の冷蔵庫は保存している食材の種類や賞味期限、スマートウォッチの情報を元に栄養バランスや健康状態をAIが判断しレシピを表示。足りない食材があれば自動的に注文されドローンや無人運転の車が自宅まで配達してくれる。

映画で観た「未来の世界」のように思われるかも知れませんが、すでに一部は実現されています。
まだ実現されていないことも、近々、数十年後ではなく数年後に、実現され当たり前のこととなり、新しい価値観や豊かさをもたらしてくれます。

しかしながら、急速な変化は新たな問題も同時に生じさせます。
上手に利用できる人とできない人の格差(デジタルデバイド)、知識や経験不足から生じる詐欺被害や情報流出、ネットいじめなど深刻な社会問題になっています。まだ始まったばかりにも関わらず。これからさらに、問題は広範囲に発生し、もっと深刻さが増すでしょう。

私たちは、「情報・通信技術でみんなの暮らしを快適に」をモットーに、ICTリテラシー啓発講演、トラブル相談、ICT支援員の育成、利活用方法の講座、子どもへのプログラミング教育などを実施し、人・地域をICTとつなぎ合わせ、より豊かな地域社会の実現へ貢献していきます。
※ICTとは、インターネットを中心としたデジタル技術による新しいライフスタイルのこと

「NPO法人デジタルライフサポーターズネット」
デジタルライフ(=ICT)をサポート(=安心安全に利用するための手助け)する人たちのネットワーク(=つながり)という思いの法人名です。

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