理事長コラム「ススメのひらき」~ラクしよう

「ええっと、このサービスのパスワードは何だったかな?」
そんな独り言をつぶやいたことはありませんか。

昔は家の玄関も自転車も、一本の鍵で事足りました。けれど今は、Google アカウント、Apple ID、Yahoo! のログイン、LINE や Amazon、ネット銀行、クレジットカード、さらには電気会社のマイページまで。

日常のあらゆる場面で、サービスごとに“鍵(パスワード)”がずらりと並びます。思い出せずに結局メモ帳を探し回った、という嘆きを講習会でもよく耳にします。

そこで今回は、その「覚える鍵」がどう生まれ、どのように進化してきたのか、そしてこれから登場する“ラクで安心な鍵”について、お話ししたいと思います。

コラムの内容を音声で聞いてみよう!

1.パスワードとは

パスワードとは、ひと言でいえば 文字の合言葉 です。

昔の城門では、門番が「山」と呼びかけ、仲間が「川」と答えられれば通してもらえる――そんなやり取りがありました。


コンピューターの世界でも本質は同じです。システムが「あなたは本人ですか?」と問い、利用者が正しい合言葉(パスワード)を返すと、扉が開く仕組みになっています。

 

この文字の合言葉のおかげで、家計簿のデータや家族写真など、人に見せたくない大切な情報を守ることができるのです。

2.パスワードの困りごと

便利さと引き換えに、パスワードにはこんな困りごとが付きまといます。

・数が多すぎて覚えきれない
サービスを使うほどカギが増え、頭の中がパンク寸前。

・同じものを何度も使い回してしまう
ひとつ漏れると、芋づる式に別のサービスまで突破される危険があります。

・ニセのメールにだまされやすい
本物そっくりの画面に誘導され、ついパスワードを入力してしまう危険が絶えません。

「長くて複雑なほうが安全」と言われても、覚えられなければ意味がありません。そこで登場したのが、覚えなくていい新しいカギ「パスキー」 です。

3.パスキーとは

パスキーは、スマホやパソコン自体を“”に変える新しいログイン方法です。

・顔認証や指紋認証で「あなた」を確認
端末があなたの顔や指紋を覚えているので、文字を打ち込む手間がありません。

・覚えるパスワードはゼロ
複雑な文字列を覚えたり管理したりする負担から解放されます。

・偽サイトでは作動しない
本物のサービスと端末が合図を交わさないかぎり鍵は開かないため、偽メールや偽サイトによる詐欺に強い仕組みです。

たとえるなら、門番があなたの顔を覚えていて、知らない人には一切開かない――そんな安心感をインターネットにもたらす技術です。

4.パスキーが安心できる3つのポイント

・盗まれにくい
大事なカギの芯(ひみつの情報)はスマホの中に閉じ込められたまま外へ出ません。こっそり覗かれても、持ち出される心配がないしくみです。

・だまされにくい
スマホはアクセス先の“身分証”を自動で確認し、本物のサイトにしか扉を開きません。偽サイトにはまるで無反応なので、ログイン情報を盗まれる心配がぐっと減ります。

・使い方がとても簡単
顔を向けるか指先を軽くタッチするだけ。長いパスワードを思い出したり、入力したりする手間がなく、ログインはほんの数秒で完了します。

パスキーは「設定しておけば、あとは端末が自動で本人確認してくれる」しくみです。ただし、サービスごとに登録が必要 です。まずはご自分がよく使うサービスのヘルプページを確認してみてください。

5.おわりに

パスワードは長い間、私たちの情報を守ってくれました。同時に、「覚える」という負担も背負わせてきました。


パスキーは、その負担を肩代わりしてくれる新しいカギです。まずは一番大事なサービスを一つ選び、ボタンを押してみてください。ログインが驚くほどスムーズになり、「もっと早く知りたかった」と感じていただけるはずです。


長くて覚えにくいパスワードとはもうお別れです。安心でラクなインターネット生活を始めましょう。


【パスキーに対応している主要サービス一覧】

Google:パスワードの代わりにパスキーでログインする

Apple:iPhoneでパスキーを使ってWebサイトやアプリにサインインする

Yahoo!Japan:【Android/iOS/iPadOS】生体認証(指紋・顔など)を利用したログイン

楽天:パスキー(旧:かんたんログイン)に関するよくあるご質問

Amazon:パスキーについて

メルカリ:パスキーとは

dアカウント(NTTドコモ):パスキー認証

KDDI(au ID):au ID生体認証ログインの設定をしたい