理事長コラム「ススメのひらき」~急がば回れ、フェイクニュースの場合

生成AI「Gemini」で作った画像です

最近、ニュースやSNSを見ていて、
「何が本当なのか、よく分からない」
「読めば読むほど、不安になる」
そんな声を耳にすることが増えました。

その背景にあるのが、フェイクニュースです。
フェイクニュースとは、事実ではない情報や、事実の一部だけを切り取って、誤解を招くように作られた情報のことを指します。
見た目はニュース記事そっくりで、タイトルも刺激的。
一見すると、本物と区別がつかないものも少なくありません。

特にフェイクニュースが増えやすいのが、大きな事件や災害が起きたときです。
地震や豪雨、事故、社会的に注目を集める出来事が起きると、人は不安になり、「少しでも情報を知りたい」「早く知りたい」という気持ちが強くなります。
その心理につけ込むように、事実かどうか分からない情報が、一気に広がってしまうのです。

「この地域は危ないらしい」
「支援物資が足りないそうだ」
「今すぐ逃げたほうがいい」
こうした情報が、もっともらしい文章や地図、写真と一緒に出回ると、つい信じてしまいます。
しかも、「誰かの役に立つかもしれない」「知らせたほうが親切だ」と思って、善意で広めてしまうことも少なくありません。

フェイクニュースというと、「だまされる人が悪い」と思われがちです。
でも実際は、そうではありません。
不安なときほど、人は冷静な判断がしづらくなります。
悪意がなくても、誰でも広げてしまう可能性がある。
それが、フェイクニュースの怖さです。

では、どう付き合えばいいのでしょうか。
大切なのは、特別な知識よりも、日ごろのちょっとした習慣です。

すぐに信じない
見出しやメッセージだけで判断せず、「誰が発信しているのか」「公的な機関や信頼できる報道か」を一度確認する。
すぐに広めない
「念のため確認してから」にするだけで、誤った情報は広がりにくくなります。
・ひと呼吸おく
特に災害時は、慌てて行動する前に立ち止まることが、自分や周りを守ることにつながります。

もう一つ、覚えておいてほしいことがあります。
それは、「すべての情報を追いかけなくていい」ということです。
不安になるニュースを見続けて疲れたら、スマホを閉じてしまっても構いません。
情報から距離をとることは、逃げではなく、自分の心を守る行動です。

フェイクニュースと戦う必要はありません。
完璧に見抜こうと気を張る必要もありません。
上手に距離をとり、振り回されないこと。
それが、これからの時代の賢い付き合い方だと思います。

「疑う力」は、人を疑うためのものではありません。
安心して暮らすための力です。
特に、事件や災害のときこそ、落ち着いて情報と向き合う。
その意識が、自分自身と大切な人を守ることにつながります。

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